映画鑑賞

余暇No.0070

Fさんの場合

とにかく映画を見ます。自宅で2~3時間の暇があれば見てしまいます。 お気に入りの監督の新作が出たときは、映画館で見ます。せっかくなら地域で一番大きなスクリーンの劇場で見たいので、必然的に公開初週に見ることになります。映画を見た後は、ネットで作品の感想や考察を検索します。自分が気になった部分や気付かなかった部分について理解を深めます。ほかの人の感想を見て共感したり、自分は別の感じ方をしたな、と考えたりします。映画の解釈や考察を吸収した後に、もう一度同じ映画を見ることもあります。(2回目を見てしまう映画は自分のお気に入りの作品となることがほとんどです。) 作品を見たメモ代わりとして、自分のお気に入り度を点数でアプリに保存しています。 いろんな作品を見ていくうちに、お気に入りの映画監督、お気に入りのシリーズが見つかってきます。そうやっていくうちに、次はこの監督の別の作品を見てみよう、今度はこれ、とどんどん広がっていきます。 最近自分が見ている映画は、過去の名作100、映画好きの方が選んだ名作ランキング、好きな映画監督が影響を受けた作品、といったセレクトです。 自宅では画質にこだわった大型テレビ、高級HiFiスピーカーを専用部屋に揃えています。本気の環境を整え、映画に没入できるようにしています。集中して映画を見るときは部屋の電気を消して映画の世界に没入します。

いつからはじめましたか

1年ほど前から

はじめたきっかけを教えてください

家を建てる・子供が生まれる、といったライフイベントが連続し、それまで取り組んでいた趣味に時間を割けない期間が1年半ほど続きました。それらがひと段落して余暇時間ができたとき、これまでと生活スタイルが変わっていることに気付きました。(子供が生まれてスピーカーから音楽を聞きづらくなった、キャンプや旅行等の外泊がしづらくなった、など)
そこで改めて自分の好きなことを振り返り、かつ子供が寝静まった後にできる趣味を考えたときに、映画がありました。過去の名作をきちんと見ておきたい、といった気持ちもあり、一気にのめり込んでいきました。

どのくらいのペースで実施していますか。

週に1~4本の映画を見ます。休日は1日に2本見てしまうこともあります。

映画鑑賞についてエピソードはありますか?

友人におすすめ映画を聞いて回るようになりました。まずは前情報・先入観なく見てみてのちに感想を伝えます。だいたい喜んでくれます。 映像が綺麗な映画をタブレット等の本気でない環境で視聴してしまった際に、もったいなさを感じます。 飛行機やバスの長時間移動で見る映画が感動的だったとき、隣の人にバレないように声を抑えて涙を流しています。

こだわりを教えてください

音響・映像機器のクオリティにはこだわります。映画作品のひとつひとつが、監督が全身全霊をかけて世に生み出しているものだと思っているので、ある一定の敬意をもって接しています。 とはいっても、映画を見ているときにはお菓子・お酒が手元にあります。 作品を見るときは、基本的には前情報はできるだけ入れないようにしています。先入観なく監督の映画世界に浸りたいです。

なぜ続けているのですか?

過去の名作から学びたい。ひとの気持ちをもっと理解したい。自分のこれからの行動・ものの考え方を考えたい。といった気持ちが自分を動かしています。

これまでに辞めてしまった余暇はありますか?

エレキギターの演奏を辞めました。 中学校から始めて、高校では文化祭のテーマソング作成、大学ではバンドサークル加入に至るほど熱中していましたが、大学のとある日パタリと辞めるに至りました。
中学生のとき、大好きなバンドの影響でエレキギターを買ってもらい練習を始めました。中学~高校にかけて日々熱中していきましたが、ある程度曲が弾けるように上達した時点で、それ以上に上達するには練習内容も難しくなってきて、あまり上達を意識した練習はしなくなりました。
曲を弾くのが楽しく、そればかりでした。大学でも同じようにだらだらと続けていました。 ジャズのライブハウスでバイトをしていたとき、楽器の演奏をより自己の表現として扱うアーティストの姿を日々見ることになります。そんな魅力的な姿を見るうちに、自分には表現したい感情など大してないんじゃないか、自分はそもそも昔から自己表現が好きなタイプではなかったな、ということに気付きました。
自分がやりたいことと楽器の演奏がつながらなくなった瞬間です。 そこで、それまでなんとなく続けていた楽器をやめることを決意しました。 楽器を辞めた一方で、音楽が好きだという気持ちはより一層燃え上がっていきました。演奏を通じて自己表現をするアーティストの表現・感情をより深いところまで詳細に感じ取りたい・受け取りきりたい、そう思うようになりました。
その手段を探していくうちに、HiFiオーディオの世界を知りました。その世界観・音楽体験の奥深さに一気に惹き込まれていきました。 ずっと共通していたのは、音楽が好きだということ。それが中学生のときはギターを演奏することに表れました。それが音楽をより深く知るうちにHiFiオーディオという形で表れました。
その変化は、音楽への接し方の形が変わっただけともいえます。だからこそ楽器を辞める決断が未練なくできたのかもしれません。

小中学生のころ、夢中だったものは何ですか?

中学生のころはエレキギターに熱中していました。 大好きだったバンドのギタリストがそうしていたのと同じにしたくて、学校ではギターのことを一切言わずにひとり隠れて楽しんでいました。自分だけの隠れた趣味があった方がカッコイイかも?と思ってた気がします。自分の学校は不良が多い時代で、不良に絡まれて大事な趣味を壊されたくない気持ちもあったと思います。 FMラジオを聞いて洋楽が好きになり始めたのもこのころですが、それも学校では隠していました。 出る杭は打たれるのを警戒していました。

子どものころは、どんな子どもでしたか?

ハマるととことん追求し、奥深く奥深く追及するこだわり派でした。形式やスタイルは変われども、根本の部分はいまも共通しています。

Fさんにとって余暇とは

人生の暇つぶし。 一方でその暇つぶしにどこまで本気になれるか、が大事とも思います。 暇の時間が充実していないと、次の仕事や家事も頑張れないものです。暇つぶしから得られるものは大きいです。

今後の目標ややってみたいことはありますか

いまは子供を育てるのが一番の大仕事です。子供と一緒に楽しめる・追求できる趣味ができたら良いなと思っています。 映画に関していえば、名作と言われる類のものをひととおり見終わって、詳しい方と談義できるようになりたいですね。

子どもたちへのメッセージをお願いします

何に関しても、本気になって取り組んでみると面白いことが見つかるものです。ちょっと気になる、なんか面白そう、そういった自分の好奇心の種を見逃さず、あえて大きく取り上げて、まずはやってみましょう。
やってみるといろんな発見があって、より深く知りたい・やってみたい、という気持ちが出てきます。 くだらないことこそ、本気で取り組んでみる。斜に構えてだらしなく過ごしてもいいことは何もありません。

現在はどんなお仕事をされていますか。

HiFi高級スピーカーの製品設計・開発をしています。 社内で生まれた新技術を活用しながら、最終的にお客さんがいい音で音楽を楽しんでもらえるように、という気持ちをこめてスピーカーを作っています。

この余暇に興味が湧いたら